木苺の棘

私の席に現われて助け舟を
出してくれたのは、この店の
ナンバーワン・キャバ嬢
露歌(ツユカ)さん。

「駄目かしら?」

悩ましい瞳、声・・・

彼にそっと触れる、綺麗な手

彼女の誘いを断わる男なんて
きっと、この世にはいない。

「いえっ、そんな・・・」

彼女に見惚れるあまり
彼は言葉もでない。

でも何故、彼女は私を
助けてくれるの・・・?

話した事など一度も無い。

この店で、彼女だけは別格
に扱われている。

そんな彼女が、私みたいな
取るに足りない者の為に
どうして・・・?