俺の妹の名前は、佐々木りおな。
周りからは可愛くて優しいと評判の
自慢の妹だ。

そして、当然のことながら
りおなはかなりモテる。

俺のクラスの男子はいつも

「りおなちゃん可愛い~」
「あ~、付き合いてぇ~」

とか言ってたりする。

正直、兄としてムカつくこと極まりない。
大事な大事な俺の可愛い妹。





…俺の、大好きな妹。





正直に言う。
俺は、りおなのことが
“女の子”として好きだ。

昔から、一度もりおなのことを
“妹”として見たことがない。

どうしてだろう。
俺にとって、りおなは
可愛くて可愛くて大好きな子。

だけど、俺の気持ちは
絶対にりおなに伝えちゃいけない。

もしも伝えてしまったら、
りおなはきっと…いや、
絶対に困ると思う。

りおなを困らせたくない。
その気持ちだけで俺は、
この17年間、気持ちを抑えてきた。





でも、もう限界かもしれない。




昔に増して、
日に日に可愛くなっていくりおな。

そんなりおなの笑顔を見るたびに、
可愛い声を聴くたびに、
どうしてもドキドキして…。
気持ちが抑えられなくなる。

*****

今日、どうしても気持ちが抑えられなくて
俺は、帰り道に自分からりおなの手に
自分の手を絡ませた。

しかも、しっかり恋人つなぎで。

りおなの照れた仕草を見て、
どうしようもなくなった。


なあ、りおな…












俺のこと、どう思ってますか?