友空物語

昔、翔一が父と来たときと
変わることのない
桜の木がそこにあった


友ちゃん「す、すごい」


6人は
この桜に圧倒された


仁「翔一、これか?
俺達に見せたかったのは」


翔一「あぁ スゲーだろ」


仁はゴクッと唾を飲み
ゆっくり息を吐いて
仁「あぁ、すご過ぎる」と言った


桜の花びらがヒラヒラと散り
木々の間から桜の木に太陽の光がさす


芸術作品のような桜だ


夏希「キレー」


春那「本当だね」


すると


龍太「おい! 翔一!
こんなとこ知ってんなら
もっと早く教えろよ~」


翔一「うるせーな」


翔一は
桜の木に近づき


桜の木をゆっくりと見た


そして
夏希達のほうを見て ニッと笑い


翔一「でも、来てよかったろ??」と
言った


みんなもニッと笑って


仁「あぁ 来てよかった」


龍太「まぁ もうちょっとで
友ちゃんのせいで
引き返すとこだったけどな」


友ちゃん「何よ
あんたも疲れた~とか
言ってたじゃない」


春那「まぁまぁ ケンカしないで」


夏希「ねぇねぇ
この桜をバックにみんなで写真撮ろ」


龍太「お、いいね」


仁「こんなときに
携帯の写メじゃなくて
カメラがあればな」


夏希「あ、あたしも
携帯の写メしかないや」


龍太「俺も」


友ちゃん「翔一が どこに行くか
もったいぶらずに言ってたら
カメラ持ってきたのに」


翔一「わりーわりー」


春那は
何かを思い出したように


春那「あ!」


龍太「どうした?春那」


ジーパンの後ろポケットに手をやった


そして
ポケットに入ってたものを出した


春那「あたし デジカメ持ってきてたよ」
と言って
春那はデジカメを取り出した