「ほい、ついた」
「ここ・・・」
「見覚え、あるだろ」
今の同級生であり、私を苛めているグループの中心人物の、垣田百合の家。
前に一度だけ、つれてこられたことがある。
「さ、はいろう」
「・・・へ?」
「お仕事の時間だ」
ユウは、百合の家のドアをあけた。
開かないだろう、普通。けどね、開いたんだ。
がちゃっという音もせずに・・・。
ユウが黒い服を翻して家の中にはいる。
私も慌てて後に続いた。
「ま、待ってよユウ」
「・・・さぁ、おいで」
ユウはにこっと笑って『Yuri』というネームプレートのかかった部屋の前で手招きした。
私は・・・何も考えずにしたがった。

