時間が過ぎていって
時計は夜の7時を
差していた。
『アタシ、そろそろ帰らなくちゃ‥‥』
「へ?まだ7時じゃん」
『親きびしいんで』
「俺も帰るわ」
「優も帰るのかよ?じゃあ、ついでにれなのこと送ってってやれよ。」
『え?いいですよ‥アタシ1人で帰れますし』
「ユリは家近くだって言うし、ユリのことは俺が送ってくから」
『んー‥‥でも』
そういう問題じゃなくて
高城と一緒に
帰りたくない。
一緒にいるところも
見られたくない。
「つーか早くしろよ、置いてくぞ?」
『あ、うん』
"おじゃましました"
と、小さく呟いて
高城について行った。
『‥‥‥』
「‥‥」
『‥‥‥‥』
「‥‥‥」
とりあえず無言が続いた
アタシの左側にいる
高城は携帯をいじって
クチャクチャと
ガムを噛んでいた。
柄悪い。
10分くらい
無言が続いた時
遠くの方から
男の人の声が聞こえた
相手は3、4人
髪の毛は金髪やら
モヒカンやら
とりあえず怖い人達。
アタシは下を向いて
高城の横を歩いた
足音が
近くになるにつれて
大きくなる心音
「高城じゃね?」
ドクン――
「お、優じゃん」
ドクンドクン――
「お疲れ様です。」
下を向いたまま
足の震えを抑える様に
アタシは必死だった。
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