大きい声に驚いたように 肩が跳ねる。 あたしが呼んでることに 気づいてなかったみたい。 『ほら、血ぃでてんじゃん。 早くふきなってば』 『・・・あ、ありがと』 小さく笑みを浮かべ、 手についた血を 拭う陸。 ・・・なんか、様子変・・・? 『どしたの?』 言った瞬間、 陸が怯えるようにビクついた。 『・・・なんでもないよ? 早く着替えて 学校行こう』