RED×HEAVEN

10分ほど経つと、男の姿が肉眼で見えた。



「遠い!」



怒りを露にする男。



そうだよな。



遠いよな。



俺もそう思ったよ。



「すまないな。神様、意味不明だから大目にみてやって」


「神様?何言ってんだ。アンタも意味不明。っつうか、アンタ誰」



男は現状が把握出来ていないせいか、かなり苛立っている。



気持ちは痛いほどよくわかる。



「俺は…閻魔」



エンとエマがそうであったように、とりあえずそう名乗る事にした。



細かい説明は受けていないので、見よう見まねでやるしかない。



「それ、名前?」



男はバカにしたように言った。



「名前…ではないな。ポジションか?」


「俺に聞かれても知らねぇよ。っつうか、ここどこだよ」



苛立ちは最高潮。