とりあえず今回の危機は免れたが、男が目を覚ませばまた何かしでかすかもしれない。



というより、その可能性の方が遥かに高いだろう。



その時はその時で、また俺が何とかすればいいだけの話。



「リュウ、いつの間にそんな事出来るようになったの?」



エマが驚いた様子で尋ねてきた。



「やってみたら出来ただけ」



軽く返す。



「でも、ちょっとやりすぎかもね」



エンが言う。



「反省してます」



本心だ。