RED×HEAVEN

さらに力を加えると、掌にルナの脈を感じた。



俺はこれからこの動きを止めようとしている。



動き続けようと躍起になっている心臓を、強制的に静止させようとしている。



そこまで冷静な思考回路を維持しているのにも関わらず、迷いはなかった。



ルナの顔が紅潮してきた。



それなのに、苦痛の表情は一切ない。