「お願いナツコ…誠ちゃんの看病は私にさせて?誠ちゃんの側で誠ちゃんの役に立ちたいの。そうしなきゃ私…とてもじゃないけど居られない。」
ユリカちゃんは誠二の看病をする事で、罪悪感を払拭したいのだろう。
そして、誠二に少しでも恩返ししたいんだろう。
ユリカちゃんの気持ちは痛い程分かる。
大切な人であればある程、側にいて助けたいと思うものだ。
ここは何もアタシがしゃしゃり出る所じゃない。
側にいても毒づくようなアタシより、誠二を一途に愛するユリカちゃんが看病した方が何倍も良い。
「コレ誠二の着替え、あと入院に必要なものが大体入ってるから。」
そう言ってバックを差し出すと、ユリカちゃんはおずおずとバックを受け取った。
「…ありがとう。」
ユリカちゃんは伏し目がちにお礼を言った。
アタシは誠二に会わずに帰った方が良いかもしれない。
アタシがしゃしゃり出たら、ユリカちゃんの気持ちを傷つけてしまいそうで、誠二に会う事は躊躇われた。
「ユリカちゃん…誠二の事よろしくね。」
もう二度と会えない訳じゃないのに、何故だかアタシの役目は失われた気がした。



