『コキ使うだなんて滅相もない。おじさんに怒られます。』
そう言うと、仏壇に飾ってある父さんの写真に優しい目を向けた。
「あらやだ、お父さんは怒らないわよ。むしろナツコを誠二君が貰ってくれて喜ぶわ。父さんも誠二君の事可愛がってたし、何よりナツコと仲良くしてくれているのが嬉しかったみたい。」
『こちらこそおじさんに可愛がって貰って本当に感謝してます。ナツコさんとは毎日喧嘩ばかりしてたのに、おじさんはそんな僕らを愛情を込めて叱ってくれました。』
本当にあの頃は喧嘩ばかりしていた。
いや、今もだけど。
「ナツコは誠二君がいてくれたから今があると思うわ。父さんにも私にも言えないフラストレーションを、誠二君と喧嘩する事で発散させていたのよね。誠二君には本当に感謝してもしきれないわ。こんなナツコを見放さずに居てくれてありがとう。だから遠慮なくコキ使ってやってね!」
と最後に思いっきり余計な事を付け足して居た。



