殴られた頬を気にする事もなく、
アタシの背中を優しくさすりながら、
『泣きたいなら泣けよ、怒りたいなら怒れ、殴りたいなら殴れよ、こんな時こそ我慢すんなバカ。』
そう呟いた。
だからアタシは泣いた。
大声をあげて泣いた。
寂しいって言った。
でも父さんは頑張ったって言った。
ガンに負けたんじゃなく、生き抜いたんだって言った。
そしてアタシはバカじゃないって言って、また誠二の胸を叩いた。
それからひとしきり泣いて叫んで感情を溢れさせたアタシは、疲れて果てて眠った。
誠二は一晩中手を握っていてくれた。



