西條先輩はまだ沙那美さんが好きなはずだから。


そう思い、しばらく西條先輩の様子をうかがってると。


「それはないよ、俺は一人の女に執着しないし、ただ小山がかなり気にして、俺を避けてる感じするけどな。」


そんなものですか、私には分からない事だらけです。


沙那美さんといた小山主将は怖い感じはしなかったけど、彼女といたらもっと楽しいんじゃないかなと思う。


なんか楽しんでない感じがした。


多分、私の思い過ごしだと思うけど。


西條先輩と公園で色んな話をして、子供みたいに遊んだ。


公園にいた小学生に笑われてしまう。


「ブランコ乗ったの何年ぶりかな。」


西條先輩も楽しそうで良かった。


「俺もブランコ乗ったのかなり前だ。」


公園から私の家までは直ぐだった。


西條先輩といると楽しくて、別れたくないと思ってしまう。


「千比絽の家と俺のマンション近いな。いいこと思いついた。明日からランニング一緒にやらないか。」


西條先輩と一緒に走るって事だよね。



西條先輩は走るの苦手だったじゃないですか。


心配だが。


断る勇気もない。


ううん、最初から断るつもりはなかった。


もっと西條先輩の事を知りたい。


西條先輩とずっと一緒にいたいと思ってしまったから。