ちょっと待って。


シャワー浴びたいよ。


「弘也、離して、汗臭いからやっぱ無理。」


弘也はもう泣いていなかった。


「この臭いは千比絽の臭いだから、この臭いを覚えて置きたい。」


変態みたいなこと、言わないでよ。


汗臭い女が好きなんて、絶対変態です。


ちょっと待って、それに初めてだし、初めてが汗臭いままなんてヤだ。


暴れる私を離さない弘也。


「暴れるなよ、千比絽愛してる。」


もう、泣かせないでよ。


弘也のバカ。


でも、凄く幸せだよ。


ずっと一緒だから。


弘也に愛されて私は本当に幸せです。


この幸せを一生忘れない。


たとえ、弘也がいなくなっても、今日の日を忘れない。


永遠に忘れないから。


弘也は確かに生きていた。