「なー、瀬戸和葉って
可愛くね??」
「どうした、かける。
唐突に。」
大貴が
たまごやきを
口に入れようとしたが
思わずかけるの方を向いた。
「何?かける一目惚れ?」
ごはんをかきこみながら
涼介もかけるの方を向く。
「そんなとこかな....。
この前の帰りにな。」
「ふーん。
かけるが一目惚れかぁ。」
「そういうお前は
どうなんだよ?」
顔を真っ赤にしながら
涼介に言う。
「オレ?
オレは、あれだ。
すきな子いるよ。」
「誰?」
「羽田めぐる。」
「まじかよ!」
「何だよ、大貴。
そんなビックリして。
お前も?」
「オレはちげーよ。」
「オレ、は?
は、ってことは
大貴もいんのか?」
と、聞いたのはかける。
「浅井だよ。
浅井若菜。」
「あの小柄な子?
あー、大貴すきそう。」
かけるが言う。
「うるせぇよ。」
「照れんなって。」
「涼、お前、
半笑いなんだよ。」
と、大貴が
涼介にけりを入れたとき、
キーンコーンカーン....。
チャイムが鳴った。
「予鈴だな。」
「戻るか。」

