「レイ、お前の瞳の色は?」

後ろから問われたレイは視線をカナンからエドガーに移した

「私の瞳は…青です」

「青空の瞳だ」

レイの言葉を言い換えるエドガーだが、レイには違いがあるのか分からなかった

「レイの瞳は青と言うには薄く、水色と言うには濃い――青空の色と言ったほうが近い」

「はあ……」


今まで瞳の色など気にしたことはなかった

小学生くらいのときには、みんなと違う色がコンプレックスだったが…

それでも、そんな詳しく色を見たことはない


「青空の瞳は唯一……女神だけだ」

「だから、この瞳は」

親の遺伝なんだってば!!と、レイは心の中で叫んだ


「……そろそろだな」


ため息をつくレイを余所にエドガーは呟やくと――“来い”と、レイに手を差し出した


レイは疑問符を浮かべながらもカナンから離れ、エドガーの元へ行く

「さっき言ったな、今日は祭典だと」

エドガー確認するように問いかけてくるのでレイは素直にこくりと頷いた

「俺は王だ。開式の挨拶をするのも勤めだ……レイも一緒に国民の前に出てほしい」

「な、なんで…!?嫌です!無理です!」

「出てしまえばこっちのものだな!」

レイが全力で拒否するがエドガーはニッと笑い、手を引いた

「え?…きゃっ!!」