君想い。

「先輩じゃなくて、龍でいいよ。てか名前にして」

無理無理無理・・・っ!
名前なんて。

龍さんを見ると早く名前で呼んでよって顔してる。

「り・・・龍・・・さん。」
「あははっ龍でいいのに。まぁいいか、愛理ちゃんらしいよ。」

龍さんが笑う。
眩しくて・・・眩しくて
沈む夕日くらい眩しくて
思わず目を細めた。

どんどん家に近づいていくのがだんだん嫌になって
もっと話したいって
正直に思った。
こんなに男子と話したいなんて思うのは初めて。
だから自分でも、そう思ってる自分に驚いた。

もっと話してたいのに

その思いとは反対に
あと何歩かの距離にまで
来てしまった。