そばにいるのに..


ありえない....
ありえない
ありえない!!


もうこいつ何でこんなに
うっとおしいの!?

慎二に連れて行かれながら
一人心中でキレていた。


『ゆきってどんな歌歌うの??
あっちなみに俺はポップ系なら
なんでもOKだよ!
でも歌下手なんだけどね..』

…シーン。

とにかく私は完全にこいつを無視しようと決めた。

何を聞かれても
何を言われても絶対に
口開かない!!

『もう無視しないでよー
俺シカトとか無理だからぁ』

………。

慎二の目が少し険しくなる。

『そっかー、有紀は俺じゃなくて
誠が好きなんだー』

『えっちょっちっ違う!』

あっ....。