「実夜(ミヨ)っ~!!」


 チャイムが鳴ってから、ダッシュで私の席までくる親友みたいな関係の飛鳥(アスカ)。

 きっと、私に何かお願いごとでもあるんだろう、こんな声を出す飛鳥は本当にどうしようもないことを考えている時だった。


「ねぇっ! ・・・カレシ、欲しくない?」


 唐突に聞かれたその質問。

 まあ・・・いらない、って言ったらウソになるかも知れない。


「じゃあさ、じゃあさ!! [バイト]、やろうよ!」
「・・・・ハァ?」


 バイト・・・って言われても、確か私達の学校ではバイトは禁止のはずだ。

 しかも、飛鳥が大きな声で言うから・・・皆の視線が私達にィ!!


「とっ・・・とにかく、来て!!」


 そう言って、私は飛鳥の腕を引っ張って校舎裏まで来た。