胡蝶蘭

「誓耶、なんか食うか?」



誓耶は首を横に振る。



「パンか、おにぎりか、ゼリーか、アイスか。
なんでもあるぞ。」


「いい。」


「食えって。
お前、昨日の晩飯も食ってねーだろ、体力保たないぞ。」



嫌がる誓耶に、無理やり選ばせる。



袋の中に入っていたスプーンでゼリーを掬い、無理やり口を開けさせる。



「食え。」



押し付けられて、とうとう誓耶も観念した。



小さく口を開ける。



偉槻はその隙間にねじ込んだ。



顔をしかめて、誓耶は口を動かす。



新製品の人気商品をとてもマズそうな顔で食べる。



…ったく、いい加減機嫌直せっての。



偉槻はぐりぐりと誓耶の頭を撫でた。



「んんっ。」



くぐもった声を出して、誓耶は抗議する。



偉槻はははっと笑って手を離した。



「美味いか?」


「甘い。」


「どれどれ。」



一口食べてみると、確かに甘い。



女向けだな。