胡蝶蘭

「とにかく。
いいな、条件だ。」


「はいはい。
わかった。」



明後日が楽しみだ。



誓耶はふふっと笑った。



久し振りのお泊り。



…って、この間もしたけど。



嬉しいな。



偉槻と一緒にいられる。



学校が早く終わってくれればいいのに。



「偉槻、ありがと。」


「はいはい。」



にひっと笑うと、偉槻はぷっと笑って身体を揺すった。



誓耶はつられて左右に身体を振る。



「そんなに嬉しいか。」


「嬉しい。」


「ガキだな。」


「ガキだもんよ。」



えばるな、と偉槻が身体を倒してきた。



「っぎゃー!?」



潰れる!



筋肉質な身体は見た目よりも相当重い。



誓耶は背中を叩いてギブアップを叫んだ。