胡蝶蘭

「世の中狭いな。」



うんうん、と誓耶も頷く。



「で。」



ぎろり。



慎吾の視線に誓耶は身を引いた。



「な、なんだよ。」


「お前、俺のこといろいろしゃべってくれたみてぇだな。」


「ああ。」


「危なっかしいって言ってくださったそうで?
どっちが危なっかしいんだよぉ!」



ッぎゃー!



「ばっ、テーブル乗り越えてくんなぁ!」


「じゃかあしいわボケェ!
てめー、やっと憧れの大神と友人関係築けそうだってのに悪りぃこと吹き込みやがって!」



あたしそんな悪いこと言ったかぁ!?



「待てよ、落ち着けよ!」


「誰が聞くか!
いつもと形勢逆転だ!」


「ひぃー!」



男version、貞子!



胸倉をつかまれそうになった瞬間、綺麗なお姉さんが強制終了をかけた。



「お客様、困ります。」


「「…はい。」」