胡蝶蘭

「で?
従兄の反応は?」



この状況では予想はつくが。



「逆ギレか?」


「うん…。
なんか、廊下歩いてたら部屋に引きずり込まれた。」


「引きずり込まれたってお前…。」



そんな普通に言うなよ。



それはどんだけのことかわかってんのか?



普通、犯罪だぞ。



「で?
ヤられたわけ?」


「うん。」


「抵抗しろよ。」



偉槻が怒ったように言うと、いきなり誓耶は大声を上げた。



「あたしが喜んでそれを受け入れてると思ってんの!?」



驚いて偉槻は口をつぐむ。



濡れた髪の下から、鋭い眼が偉槻を睨んでいる。



「なんでそんなこと言うの…。」



掠れた声。



今言ったことを激しく後悔した。



…抵抗しないわけがない。



だから、誓耶は助けを求めて、偉槻のところに来た。



「悪かった。
気を悪くしないでくれ。」


「…勝手だ、偉槻は。」


「ああ。」