翌日、調査の準備をして学校の授業へと向かった。



授業が終わると中川は早々と日大のある桜上水へと向かうため、駅へと足を進めた。

「中川くん」

振り返るとそこには渡辺さんがいた。

「あ、渡辺さん。どうも」

「あ、どうも。中川くんはもう帰るの?」

「まあ、授業ないし」

「そっか。良かったら昼ご飯どっか食べに行かない?私も授業終わりだし」

「ごめん、今日用事入っちゃってて」

「そうなんだ、残念だな。今度また誘ってもいい?」

「いいよ、俺別に基本的暇人だし」

「そういえばアドレス知らないよね。交換しよ」

携帯を取り出し、今となってはどの携帯にも付いている赤外線機能を起動させた。

「ありがとう。これからはよろしくね」

「よろしく。じゃあ、俺ちょっと急いでるから、じゃあね」

「じゃあまたね」

挨拶を済ませると、中川は駅へと急いだ。