しばらく沈黙が流れ、ひたすら飲み物を飲んでいた。


「こちら焼き餃子になります」
食べ物が届き、二人は食べ始めた。


沈黙を、破ったのはやはり河村であった。
「んで、結局なところあの子はどうなの。渡辺さんは」

「またその話か。だからさっき言った通り少なくとも俺にはその気は無い」

「でも、相手が自分の最高のパートナーかどうかは仲良くなってみなけりゃわからないぜ」

「まあ確かにそうだけどよ」

「じゃあ決まりな。中川遼平くんは、渡辺さんにアタックするってことで。それさえ決まりゃ話は早い。また昼飯にでも誘え」

「何その結論」

「まあいいじゃん。悪いことはねえだろ。てかお前勿体ないぜ、学科で俺の次くらいにイケメンなのにその顔を使わないなんて。その美貌を一体どれほどの男が欲しがってることか」

「知るかよそんなん」


ブー、ブー

河村が携帯を取り出しメールを見る。

「わりぃ、愛からメールで今から会いたいだって。じゃあ行ってくるわ」

そう言い残すと自分の分のお会計を置き、早々と店を出て行ってしまった。