からかうようなその口ぶりに
少し頬がぴくりとしたけど
辺りを見ると

枕の上にアイスノン
濡らしたタオル
サイドテーブルに風邪薬
ミネラルウォーターのペットボトル
体温計とかが置いてあったから。


「……看病してくれて
あ、ありがとう」

「別に〜
何度も言うようだけど
頼まれたって中学生に手なんか
出さねえから心配すんな。
……それとも〜」


とユウは急にすくっと立ち上がって
ベッドに座り込むと
顔をグイッと私に近づけた。


「もしかしてアキ
俺の事意識したりしてんの?」

「はあ?
何言ってんの?
あんたみたいな
何考えてるかわかんない男冗談じゃない!」

「え〜本当か?
うわーありえないくらい真っ赤。
その男慣れしてないっぷり
お前もしかして経験なし?」

「なっ!」

「ああ、図星か。
したらちょっとさっきのは
刺激強かったかな。
ゴメンゴメン」


そうして私の頭を小さい子にするみたいに
ポンポンってされて
バカにされてるのが丸わかりで
頭にカーッと血が上った。


「あんたって最低!」


ドカッ!!


「イッテエェェ!!」