「ちょっと何なのよ!
何であんたが
一緒のベッドで寝てんの?」


うろたえながらも
薄手の掛け布団をたぐり寄せ
ベッドから落ちた
(正確には蹴り落とされた)
ユウを睨み付ける。

すると彼は
床に直接座って痛みに顔をしかめ
横っ腹を押さえながら


「テメエ
随分と思いやりのある
起こし方してくれたもんだな。
おかげで一発で目が覚めたよ」

「だって
あんな風に後ろから
――あれ!?
昨日私この服だったっけ?」

「ああ、それなら昨日俺が着替えさせた。
めちゃ汗かいて
しかもデニムで寝にくそうだったし
お前の荷物勝手に開けたから」

「はぁあ?」


みるみるうちに顔が赤くなって
同時に頭がクラクラする。


着替えさせたって信じらんない。
当然下着姿見られたって事だよね?

もうやだ!!
ありえない。


「あんたって本当信じられない!
ガキには何もしないって
言ったくせに!」

「あ?人聞きの悪い事言うな。
俺は何もしてねーだろ。

こうやって一緒に寝てたのも
お前が夜中寒い寒いって震えてるから
あっためてやっただけだろうが」

「えっ!?」


そんな事言った覚えないけど
今のユウの顔は
嘘言ってる感じじゃないし

蹴っ飛ばしたのは
ちょっとやりすぎだったかも。

……でも人肌であっためるなんて
ベタな真似。


まだ腑に落ちないで
眉間にシワを寄せてると


「いつまでもむくれてんなよ。
御礼こそ言われても
ケリ入れられるいわれは
ねえんだけどな〜」