散りゆく

心が満たされないまま夏休みを経て、二学期に入る。
彼女は一夏の経験をし、垢抜けていた。
彼女は私に恋をしようと、一回ぐらい男性と経験をしてみたらと提案したが、私は冗談混じりで柔らかく断った。
私は男性に興味がない。
こう言うと誤解を招くかもしれない。
人間自体に興味がない。
恋愛とは無縁な感情しかなかった。
喜びや悲しみといった心、慈悲、慈愛といった心はあるものの、恋愛には興味がなかった。