「~~~///」

急に黙りこくったあたしを見て、
訝しげに田中先輩が口を開く。

「どした?…あ~、トキめいちゃった感じ?」

ニヤッ、と得意げな顔であたしに言う。

「ちっ違いますからっ!!
 断じてそれはないですからっ」

ときめいたのは…事実なんだけど、
認めたくないのが本音。

「力いっぱい否定する感じが
 怪しいんだよな~」

突然、田中先輩じゃない声が聞こえたのは
気のせい…じゃなくて、
同じく生徒会メンバー、中島隼人先輩が
話しに入ってきたからだった。

「中島先輩っ!!」

「隼人…お前、ボタン…。」

田中先輩が中島先輩のブレザーを指さした。
田中先輩が力なく言うもんだから、
何だかあたしも気になっちゃって
田中先輩が指さした方をチラッと見てみた。

すると…あたしはあることに気がついた。



中島先輩のブレザーのボタンがないっ…!!