「…早川さん、もういいわよ。もう音楽も終わってるし…」

「すっ…すみませんっ!ハァ、ハァ…」

…みんな笑ってた。

マコトぉ~~~!


「…たまき、かっこよかったよ!」

「…………」

もう口もききたくない。
私は激怒していた。

「…ごめん、少しやり過ぎた…かな!?」

怒りを通り越して、涙が出てきた。

「うっ…、う~…!」

「どうしたんだ、早川?」

し、信太郎くんっ…!!
信太郎くんが私に話しかけている!?
信太郎くんが私なんかに!?

「なっ、なんでもないよ!」

「そう?…でも早川、今日いつもとなんか違うな」

「えっ、…もう、恥ずかしい!」

「いいんじゃない?いつもより」

「ほ…んとに?」

「うん」

「…ありがとう」

うそ…、信太郎くんに褒められた…!?


「よかったな、たまき。悪いことばかりじゃないだろ?」

「うんっ!」

朝からの恥ずかしい気持ちがいっぺんに晴れた。
信じられない…

そして、信太郎くん以外のクラスメイトも次々と私に話しかけてくる。