「冬香ちゃん。行こう?」


あれからヒマだったホームルームも終わり、私たちは誰もいない教室に2人きりだった。

あのあと先生に呼ばれて私は大量の資料とパンフレットをもらった。



・・・・こんなに読めるわけないじゃん!!!!


「ごめんね~?待たせちゃって。」


「全然いいよぉ~そんぐらい。それといつまでも優姫ちゃんじゃなくて優姫でいいよぉ~」

「そう?んじゃあ私も冬香でいいよ」

「アハハ~んじゃあこれから冬香って呼ぶね。」


よかった・・・
優姫ちゃん・・・じゃなくて優姫はすっごく優しい子だ。


優しい姫かぁ・・・いいなぁこういう名前。

「お待たせ。んじゃあ行こっか」


「そうだね。・・・・あ、それより冬香、桜川高等学校って知ってる?」


「桜川高等学校・・・?桜川女子学園じゃなくて?」


「・・・冬香やっぱり何も知らないでこの学校に転入してきちゃったんだね。まぁ大丈夫だよ。皆カッコいいから」


????カッコいい?何が?全く話が読めないんですけど・・・

「優姫・・・?どういうこと?意味わかんないんだけど・・・?」


「えぇっとねぇ・・・この桜川女子学園の裏に桜川高等学校っていう高校があるの。」

「この裏に?」

「そう。そこってさぁ・・・この学園と姉妹校で男子校なんだよね」



「男子校?!」