「相沢、悪いがこのプリントを放課後までに職員室まで持ってきてくれるか?」

「あ、はい」


キチッとあみこまれたみつあみに、膝下のスカート、黒髪、おまけに眼鏡。

これだけそろって、学年トップの成績とくれば私のあだ名は深く考えるまでもなく『真面目ちゃん』『がり勉』になる。


別に好きでこの格好をしているわけではないけれど、イマドキの女子高生のように可愛く制服を着こなすセンスもないし、度胸もないから高校デビュー出来なくて、昭和な真面目ちゃんをかれこれ17年間ほどやっている。