あたしの仮旦那は兄貴の親友

「わかるな!」

「わかるよ
果恋ちゃんのことなら、すぐに」

「ただの腐れ縁だろ」

「ほら、暴れない
少し横になって休んで」

「別に病気じゃない
横になる必要はない」

「トイレで気を失ってて
強がらないで」

「強がってない」

「果恋ちゃん、いつ病院に行こうか」

「は?」

「僕も一緒に行くから」

「一人でいい」

「駄目だよ
こういうのは二人で行くものだよ」

あたしはあいつの腕から抜け出すと
トイレを出た

居間のソファに座って
膝をかかえると

あたしの横に座るあいつの顔を見つめた