洞窟の外に出ても、ガイルは、サージェルの顔を見ることは無かった。
ガイルはとにかく、サージェルの手を引き、前にどんどん進むだけであった。
サージェルは、自分の手首の辺りが、なにかヌルヌルするのを感じ、父の手を見た。
月明かりにも、その手は血でべっとりと汚れているのが判った。
父の衣類にも、沢山の血がついていた。
サージェルは驚き、逆に父の手を引いて、立ち止まった。
「父さま・・・!!
父さま、大丈夫?!
血が沢山・・・
どこか怪我でもしたの?」
ガイルは、息子の顔を見る事なく答えた。
「私は大丈夫だ・・・。
母さまが待っている、急ぐぞ。」
そう言って、サージェルの手をグッと引いた。
しかし、サージェルは抵抗し、動かなかった。
「父さま、待って!!
今ね、今やっと子鹿が産まれたんだ!
逆子で大変だったけど、やっと産まれたんだ!
でも、まだ立てないんだ!
今日は、山焼きは中止になったの?
今日あるのなら、子鹿を別の場所に移さなくっちゃ・・・」
サージェルの手首を持つガイルの手が、さらに強く力を込めた。
「子鹿・・・それがなんだというのだ・・・・」
その力に、サージェルは更に抵抗した。
「父さま・・痛ッ・・・!!
新しい命だよ!
確かに、僕は約束を破ったよ!
その罰は受けるよ!
でも、父さまだってどんな命にも意味がある!って・・・
無駄な命なんて無いんだ!って・・・」
ガイルはとにかく、サージェルの手を引き、前にどんどん進むだけであった。
サージェルは、自分の手首の辺りが、なにかヌルヌルするのを感じ、父の手を見た。
月明かりにも、その手は血でべっとりと汚れているのが判った。
父の衣類にも、沢山の血がついていた。
サージェルは驚き、逆に父の手を引いて、立ち止まった。
「父さま・・・!!
父さま、大丈夫?!
血が沢山・・・
どこか怪我でもしたの?」
ガイルは、息子の顔を見る事なく答えた。
「私は大丈夫だ・・・。
母さまが待っている、急ぐぞ。」
そう言って、サージェルの手をグッと引いた。
しかし、サージェルは抵抗し、動かなかった。
「父さま、待って!!
今ね、今やっと子鹿が産まれたんだ!
逆子で大変だったけど、やっと産まれたんだ!
でも、まだ立てないんだ!
今日は、山焼きは中止になったの?
今日あるのなら、子鹿を別の場所に移さなくっちゃ・・・」
サージェルの手首を持つガイルの手が、さらに強く力を込めた。
「子鹿・・・それがなんだというのだ・・・・」
その力に、サージェルは更に抵抗した。
「父さま・・痛ッ・・・!!
新しい命だよ!
確かに、僕は約束を破ったよ!
その罰は受けるよ!
でも、父さまだってどんな命にも意味がある!って・・・
無駄な命なんて無いんだ!って・・・」


