山田はミネラルウォーターを冷蔵庫から取り出すと、絵里香を見た。
「あぁ・・・あれがどうした?
お前も心配しているのか・・・。
あんな神社に、土地の事を尋ねに行ったせいで・・・ママは・・・。
その事は、パパが追い追いやっていくから、
お前は何も心配するな。」
「いや・・・でも・・・山がイヤがっているのかも・・・って、思って・・・」
「絵里香。もう、部屋に戻りなさい。
受験生はやる事が沢山あるだろう。
パパはひとまず会社に戻る。
仕事を部下に引き継いだらすぐに帰ってくる。
分かったね。」
忙しそうな父を見て、また絵里香は何も言えなくなった。
両親から見ても、絵里香はとても良い子だった。
特に大きな反抗などした事などなく、
絵里香も真面目な両親を尊敬していた。
「はい・・・。行ってらっしゃい。」
それだけ言って、絵里香は自分の部屋に向かった。
部屋に入るとすぐ、ナイジェルは現れた。
「絵里香・・・。僕はもう、何も言わない。
キミに委ねられた事だからね。
ママが助かるかどうか・・・・。
僕からのアドバイスは、ここまでだ。
キミの周りに人が居る時は、
僕は姿を現す事が出来ないから、
そんな時は僕が渡した本を見るんだよ。」
「エンジェルナンバー・・・」
「そう。同じ数字を繰り返し何度も見ることがあれば、
それは、僕からのメッセージだと思って。
いいかい。同じ数字が重なるのは偶然じゃないんだよ。
僕がキミに見せているんだ。・・・いいね。」
絵里香は、唇をキュッと噛みしめ、静かに頷いた。


