ドキドキする気持ちを抑えながら俺はそう言った。


「今、試合見てたんですけど
帰りにタオル落としちゃって…」



タオル…?




「もしかしてこれ??」


俺はその子にタオルを見せた。


「あ…
私のタオル。」


その子はそう言った。




「君だったんだね。
俺が球場出た時落ちてて持ってたんだ。」



「ありがとうございます。」

そう言って笑った。