腹心なんて言葉以上に、
風間クンは渋谷さんを
信頼してるんだなって、
改めて気づいた。



あたし達はしばらく無言で
紅茶を飲む風間クンを
見守って……

しばらく経った頃、伊織が
静かに話を切り出す。



「もう一度言うが。

オレ達は別にキミを警察に
突き出したいんじゃない。

ただ、これ以上事件が
起こるのを防ぎたかったんだ。


悪いようにはしないから、
事情を話してくれないか……?」


風間クンはピクッと肩を
震わせたけど、何も答えない。


緋月が、穏やかな優しい
声でもう一度風間クンを促す。