《完》シークレットコードにご用心

「―――どうぞ」


窓が完全に閉まってるのを
確認して、伊織がドアの
向こうに呼びかけた。


かなり焦ったけど、
時間にすればほんの数秒。


たいしてじらされた様子も
なく、ごく普通の真面目な
顔つきで、渋谷さんが
部屋に入ってきた。


「これはこれは、
どうしました、渋谷生徒会長?」


善人保健医を装って、
にこやかにほほ笑む伊織。


普段のエラソーな態度とは
大違いじゃん……気持ちわるっ!



渋谷さんは、そこにいる
全員をザッと眺めて、
最後に再び視線を伊織に戻した。


そして、


「部活動中にすいません。

今日は新聞部の活動に
ついて、少々お聞きしたい
ことがあって来ました」