《完》シークレットコードにご用心

運転手の心配そうな声に、
後部座席の人物は小さく
首を横に振って、


「わからない。

わからないけど――厄介で
あることには、かわりない」


再びもれる、憂鬱さに
満ちたため息。


「何をするつもりなのか
しれないけど……。

場合によっては、阻止する
しかないな。

ここまでたどり着かせる
わけにはいかないからね」


「――どうぞ危ないことは
なさいませんよう。

お気をつけて下さいまし」


「大丈夫だよ。

ヘマはしないさ」


運転手のうやうやしい
忠告に、後部座席の人物は
曖昧に笑って答えたの
だった――…。





     ☆☆☆☆☆



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