《完》シークレットコードにご用心

     ☆☆☆☆☆



……美羽が車内で疲れ
切っていたその頃。


川を挟んだ対岸の道を、
ESCODEの車の行方を追う
ように、ピッタリ並んで
走っている車があった。


ボディも窓も黒塗りの、
一見して高級車とわかる外装。


そしてその車内には、
運転席に一人、後部座席に
一人。計二人の人物。


「ふぅ………」


後部座席の人物が、
静かに長いため息をつく。


同時に膝に下ろした
手には、高性能の双眼鏡。


「まさか、あの人達がね……」


「――坊ちゃんのことに、
本当に気づいたんでしょうか?」