「え? どうってそりゃ、
皇林学園新聞部です、って――」


それを聞いた光琉は、
バカにしたような大きな
ため息をついて、


「アホか オレらが
聞こうとしてんの、
学校新聞で記事に
するような内容かよ」


うっ。

そりゃぁたしかに
そうだけど――だって他に
名乗るような身分ないじゃん!


と、むくれるあたしの
胸元を指差しつつ、緋月が
言った。


「僕達の実地調査には
それなりの工夫も必要なんだよ。

だからそれ、つけてるんでしょ」


「え? あぁ、これ?」


胸元の『それ』は、
首から紐でさげたカメラ。


デジカメじゃなく、
一眼レフ? とかの大きなやつ。