「失礼ねっ。

面倒だろうが何だろうが、
あんたに馴れ馴れしく――!」


「まあまあ! 

――落ち着いて。

仲間になったんだから、
親しみを込めて名前で
呼ぼうって、単に
それだけのことだよ」


緋月が間に入って、
なだめるようにそう説明する。


「僕達のことも全員、
名前で呼んでくれていいからさ。

――ね、美羽?」


王子スマイルで、今度は
緋月に名前を呼ばれて――。


いかんいかんっ、何を
照れてんのあたし!

ちょっとイケメンに呼び
捨てにされたくらいで、
情けないっ。