或いはこんなスクールライフ

ヘナヘナと、膝と言わず腰と言わず力が抜ける感覚。

私はグッタリと脱力し、その場に跪く。

生きた心地がしなかったとはこの事だ。

一日のうちに、陸と空を司る二体の魔物に遭遇した人間なんて、きっと私達くらいのものだろう。

身につけた甲冑の内側は、汗でびっしょりになっている。

早く帰ってシャワーを浴びて、ベッドでぐっすりと眠りたかった。

そんな私に、まだ休息は許されていないらしい。

…赤く輝く両の眼が、私を凝視する。

べヒーモスが、私をじっと見つめていた。

「場違いだな、人間。お前は何者だ」

「ひ…」

猛々しく荒々しい姿の巨獣に問いかけられて、思わず怯えの声が口からこぼれる。

普段なら人間など目にもくれないべヒーモスなのだろうけど、こんな巨鳥王の縄張り…しかも我が子と行動を共にしている人間となれば、捨て置く訳にもいかないはずだ。

「父ちゃん!」

腰が抜けかけている私に代わって、ガルル君が言う。

「サユミ、俺の味方!さらわれた『絆』、一緒に助けに来た!サユミ、俺の先生!」