男子な乙女




たどり着いたのは中庭の大きな木。

その木の木陰で残りの昼休みを過ごすことにした。



走り過ぎたせいか苦しかった。



そのときあたしの頬に一筋の水が垂れてきた。
やがてその水は口の中へ入ってきた。


それが汗か木から落ちてきたしずくか


はたまた…涙か…


苦しさでいっぱいだったからよく分からなかった。



でも、その水がすごくしょっぱかったのは覚えている。