ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「貢にぃ、冷たい……

がんばるって言ってるん
だから、応援してくれても
いいのに。


それに映画とか、昔はよく
一緒に行ったじゃん。

貢にぃ、忙しくて最近
ゼンゼンそーゆーのないからさ。

たまには昔みたいに、
一緒に行きたいな〜って
思っただけなのに……」



ウルウルウル。


瞳を潤ませて、ジッと
貢にぃを見つめる。


貢にぃは椅子の背もたれに
手をかけたまま、困った
ような呆れたような表情で
あたしを見てた。


でも、少しの沈黙のあと、
あきらめたようにハァッと
大きくため息をついて、


「わかったわかった、
連れてってやる」