貢にぃは、しばらくそんな
あたしをジッと見てたけど
最後には小さく息をついて、


「もういい。

集中力が切れたら、
ムリして続けたってムダだ」


「う、うん……」


ホントは集中力どうこうの
問題じゃないんだけど。

貢にぃは、そう思ったんだ……。


「まぁ、悪かったと思う
なら今日は集中してがんばれ。

夕飯までの時間しかないけどな。

ホラ、座れ」


「あ、うん!」




貢にぃは、やっぱり今日も
すっごくわかりやすく
教えてくれた。


そのうち下の階からいい
匂いがしてきて、こっち
でも夕食の準備が出来
上がっていってるのがわかる。