――イブの夜に、あたし達の
関係は新しいものにかわったん
だけど―――。




でも、こんなふうに過ごすレッ
スンタイムは、今までと何も
かわんない。



冷静で厳しい先生と、甘えんぼで
出来の悪い生徒。



そんな、相変わらずのアンバラン
スな構図が、ちょっぴりおかしく
て笑えてくる。



「――今度は何をニヤついてる、
美紅?」



「――なんでもないよー」



関係が変わっても、変わらない
時間。



今はなぜだか、それが嬉しくて
仕方なかった。



片思いしてた頃は、切なかったり
苦しかったり――けっしていい
思い出だけじゃないのに。