ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「ウ……ソ………」


鈍感なつもりはないけど……
でも、すぐには信じられないよ。



「いつから――待っててくれた
の……?」


子供だったあたしが、こうして
気持ちを伝えられるようになる
まで。


「さてな。

そんなのは数えてみたことも
ない」



サラリと言ってのけるけど。


もしかしたらそれは――気の遠く
なるような、長い時間だったかも
しれない。


でも、貢にぃは――何も言わない
で、ずっと待っててくれたんだ。


あたしが自分でこの気持ちに
気づいて、ちゃんと伝えられる
くらい、大人になるのを。


ずっと――『幼なじみのおにい
ちゃん』として、見守りながら
――…。



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