ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「オイ、それはあまり嬉しく
ないぞ。

それじゃあ、毎年オレが届けてた
デコレーションケーキの立場が
無いだろう」


「あ…………」



――そーだった。


あのケーキ達も、貢にぃが半月
以上もかけて考えて作ってくれた
、特別なモノなんだよね。


おバカなあたしが、それに気づい
てなかっただけで……。



「ゴ、ゴメン。

去年までのケーキがイマイチ
とか、そーゆーんじゃないん
だけど……えっと……」



それでもやっぱり、あたしには
このホットケーキがイチバン。



それは――こうして、貢にぃと
過ごす時間の中にあるからでも
ある。



_