ビタースウィート・レッスン 〜聖夜に特別レッスンを〜

「まぁそういうわけで、努力は
認めるが。

しかしだからと言って食べれる
かと言うと、別問題だがな……」



貢にぃが困ったような顔で、目の
前のケーキを眺めてブツブツ
言ってる。



あたしは、早鐘のように打つ
心臓を必死で押さえながら。


スッと大きく息を吸って――


覚悟を決めて、言葉を紡ぎ出した。



「食べなくていいよ。

そんな苦いの食べたら、お腹
壊しちゃうかもしんないし」


「ん? しかし――……」


「――その代わりさ。

……やっぱ貢にぃが、ケーキ
焼いてよ?」



「は――――?」



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